「管理会社に相談したのに、何も対応してくれない」
こうしたケースは珍しくありません。
ただ、「任意対応だから仕方ない」と諦めてしまうのは早いです。
管理会社は、賃貸契約に基づき、入居者が安全かつ平穏に生活できる環境を維持する役割を担っています。
通報や相談を受けた以上、適切な対応を取ることが求められます。
もし何も措置を取らないまま放置している場合、信義則上の対応義務に反する可能性も出てきます。
つまり、「動かないこと」自体が問題になることもあるということです。
管理会社が相談しても動かない理由
なぜ管理会社はすぐに動かないのか。
ここには一定のパターンがあります。
一つ目は、当事者の退去を待つ方が合理的だと考えているケースです。
トラブルを解決するより、どちらかが退去すれば問題は自然に消えます。コストも手間もかかりません。
二つ目は、「対応した」という記録だけを残すケースです。
電話で話を聞き、「承りました」と処理することで、形式上の対応は完了している状態になります。
しかし、実際の改善措置は取られていないことも少なくありません。
三つ目は、法的手続きまで進む入居者が少ないという現実です。
クレームがあっても、多くの人は途中で諦めます。そのため、強く動く必要性を感じていない場合もあります。
管理会社を動かすための手順
感情的に繰り返し連絡するよりも、段階的に対応を進める方が効果的です。
Step1:書面で記録を残す
まずは問題の内容、発生日時、管理会社への連絡日時を整理し、メールなどの形で記録を残します。電話だけでは後から証拠になりません。
Step2:内容証明郵便を送る
メールでも動かない場合は、内容証明郵便で正式に通知します。「対応がなされていない事実」と「対応を求める内容」を明確にすることで、管理会社の姿勢が変わることがあります。
Step3:本社・オーナーへ伝える
担当者レベルで進まない場合は、本社の窓口や物件オーナーに直接伝えます。判断権限のある層に情報を上げることで、対応が進むケースがあります。
Step4:法的手続きを検討する
それでも改善されない場合は、民事訴訟などの手続きを検討します。対応義務を果たさなかったことによる損害について、責任を問うことも選択肢になります。
チェックリスト
状況を整理するために、次の点を確認してみてください。
- 問題の発生日時と内容を記録しているか
- 管理会社への通報日時を整理しているか
- やり取りをメールや書面に統一しているか
- 「対応した」という記録だけで実質的な措置がないか確認したか
- 内容証明の送付を検討したか
- 本社やオーナーへの連絡を試みたか
これらが整理できていれば、次の対応に進む準備は整っています。
まとめ
管理会社が動かないとき、多くの人は「どうにもならない」と感じてしまいます。
しかし実際には、対応を進めるための手順はあります。
重要なのは、感情で動くのではなく、事実と記録を積み上げていくことです。
状況を整理することで、次に取るべき行動が見えてきます。
一度立ち止まって、「何が起きているのか」「どこまで対応されているのか」を言語化してみてください。それだけでも、状況は大きく変わります。
Written by LAWSTR代表
整理されていない状態では、適切な判断が難しくなることがあります。
※対応が遅れることで不利になるケースもあります
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