本人訴訟で負ける理由は「論点崩壊」
「しっかりと訴状は盛沢山書けた!」
そういうタイプの方の訴状、本人訴訟では「負けやすい」理由があるんです。
本人訴訟で結果が出ない人の多くは、法律知識や証拠の不足ではなく、主張が散らかっていることが原因です。
本人訴訟において、裁判官は「何を争っているのか」が明確でない訴状に対して、真っ向からまとめることを嫌う傾向があります。
よくある失敗:「全部盛り」の訴状
本人訴訟に踏み切るとき、「言いたいことを全部書かなければ負ける」と思う人が多いです。
結果として訴状に不法行為・債務不履行・安全配慮義務違反・パワハラ・精神的苦痛・逸失利益……と複数の主張が混在しがちです。
ただし、これが最も危険なパターンです。
主張が多いほど「どれが本当の争点か分からない」という印象を与えます。
被告側の弁護士はこの状態を歓迎してしまうことになりかねません。
そこからズルズルと、「原告の主張は不明確」という反論だけで、審理を長引かせることができるからです。
訴状を中心に「裁判官が見ているもの」とは
裁判官は感情や背景事情ではなく「事実・規範・当てはめ」の構造で判断します。
事実:いつ・どこで・何が起きたか
規範:それはどの法律・条文に違反するか
当てはめ:事実がその規範にどう当てはまるか
この3点が一本の線で繋がっていない訴状は、裁判官が「扱いづらい」と判断することもあります。
裁判官は原告の代理人ではなく、整理された主張を判断する立場にあるからです。
本人訴訟の勝ち筋:論点1本化と証拠接続
実際に少額訴訟・本人訴訟で結果を出すための構造は以下の通りです。
① 主たる争点を1つに絞る
複数の問題があっても、訴状で争う論点は原則1つに絞ります。
「暴行による傷害と精神的苦痛」「管理会社の対応義務不履行」など、明確に定義できる1点です。
② 証拠と主張を1対1で対応させる
「甲1号証:診断書」「甲2号証:カメラ映像」というように、各主張に対応する証拠番号を明示します。証拠のない主張は使えません。
③ 相手の反論を先に潰す
被告側が出してくる反論を予測し、訴状の中で先に反証を入れておきます。
「被告は○○と主張するかもしれないが、○○の事実からそれは認められない」という構造です。
本人訴訟 提起前チェックリスト
- ✅ 争点が1つに絞れているか
- ✅ 各主張に対応する証拠が揃っているか(甲号証として整理済みか)
- ✅ 「事実→規範→当てはめ」の構造で主張が組まれているか
- ✅ 被告側の反論を想定して反証を準備しているか
- ✅ 請求額の根拠(算定基準)が明示されているか
本人訴訟は費用面ではコストパフォーマンスに優れているという点はありますが、内容証明書→訴状の段階で気を付けるべき点は数多くあります。
本人訴訟のチェックリストをご参照の上、整理が必要な方は「散らばり→点と点→線」という構造化が適切です。
Written by LAWSTR代表
整理されていない状態では、適切な判断が難しくなることがあります。
※対応が遅れることで不利になるケースもあります
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